使用する奉書紙について【2017年3月までのロット】

 

かみのみかでは御朱印帳のキットの蛇腹加工、芯材加工などを職人が自前制作する「製造小売」です。
ですので、紙素材、加工方法やノウハウをどこよりも熟知し、研鑽しておりますし、蛇腹加工については、
外注に出す製本会社のものより仕上がりは良いと自負しております。


2017年2月4日現在、かみのみかの御朱印帳キットで使用する奉書紙は次の4点です。

奉書紙 山一無サイズ7号 67g/㎡ やや薄い。無サイズ(にじみ防止剤無し)【お寺、神社サイズ蛇腹加工済み、800円】

瑞穂きなり奉書紙 75g/㎡前後 中程度の厚さ。無サイズ(にじみ防止剤無し)【神社サイズ蛇腹加工済み、1000円】
黎明奉書紙 毛筆書 91g/㎡ かなり厚手。微弱(にじみ防止剤は若干含まれる)【神社、お寺サイズ加工済み、1000円(24P)】

瑞穂きなり奉書紙 110g/㎡ 分厚い。【お寺サイズ蛇腹加工済み、特価1200円】

 

画像左から山一無サイズ7号(厚さ7ミリ)、瑞穂きなり75g(9ミリ)、黎明91g(10ミリ)、瑞穂きなり110g(11ミリ)の順


奉書紙黎明 毛筆書 91g/㎡のテスト。


2017年2月4日から発売開始した「黎明91g」(とここでは呼びます)は、しっかりした厚さが特徴です。

先回りしますと、墨の吸収もよく、しっかりしているので作りやすさも一番だと思います。
では、かみのみか恒例の墨テストをご報告します。

インクをぽっとん。

周りは吸収し、まん中は残ります。ややにじみが見えますが、かなり吸収度は高いです。

裏面もなかなか浸透を防いでいます。


このように水分が多いとにじみが出ますが、吸収は良いです。

裏写りはかなりしません。

この奉書紙はかなり好成績といえましょう。ご覧頂きありがとうございました。


91gの奉書紙ですが、お作りになられたお客様からの連絡がありました。

水分量が多いとここまで(下の画像)滲んでしまうこともあります。
御朱印を頂いてここまでなかったのですが、より良いものを使うため、

別の奉書紙の採用を現在(3月中旬)検討中です。


瑞穂きなり110g/㎡使用の御朱印帳キットについて


2017年1月から限定販売を開始した「瑞穂きなり110g」(とここでは呼びます)は、その分厚さが特徴です。
日枝神社などでお使いになられているようですが、大きなサイズの「貼り込み帳」のご註文を頂いた時に使いました。
職人坂井が「これで御朱印帳を造るのはおもしろい」と言って、商品化しました。

同時期に、丁度20冊の特別サイズ註文が入りまして、それにもお応えする中で、少部数の蛇腹加工済みキットが生まれました。

 

以下、墨テストをします。

ちょっと盛り過ぎました(笑)
しかし、このきなりの特徴は「薄めならばあっと言う間に墨を吸い、ある一定量以上はなかなか吸わない」というものです。
普通の文字はすぐに吸収しますが、ハネなどで盛られると弱いです。恐らく表面加工(ややすべすべしている)のせいだと思います。

裏面にはその分厚さから、ほとんど写りがありません。

ただ、墨の量や水分が多いと、山一無サイズに比べると乾きは遅いです。
分厚いところが乾くまでには2−3分が必要でした。

 

特注品を使っていただいた東京都のMさんのコメントです。
「瑞穂きなりの奉書紙すごくいいですね。墨が乾きづらいとは思いませんでした。

わたしは御朱印帳を両面使うので、いつも紙の間に紙を挟んでいますが、瑞穂きなりはその必要ないので助かります」

 

以上、〝お墨付き〟をもらいました。

次の画像はO様のご利用例ですが、滲みはありません。
ただある寺社では
「忙しいときは(乾かないので)困る」と言われたそうです。

このあたりのチョイスはなかなかむつかしいですね。我々にとっても同じです。


山一無サイズ7号 67g/㎡使用の御朱印帳キットについて

2016年12月から販売を開始した「山一無サイズ7号」、墨吸収のレベルや張りは申し分ありませんが、
「やや薄い」という点を職人が指摘しました。現在販売中の「瑞穂きなり」と比べると1割ほど軽いようです。


御朱印をもらう上で支障があるものではありませんが、お客さまが本文紙を表紙張りする上で、やや難度が高いかもしれません。

そのため本来想定した値付けよりも「非常に安く」お売りすることにしました。

これからも製造小売だからできることを続けてまいります。


山一無サイズ 7号 67g/㎡奉書紙 墨テスト

左が山一での制作例で、薄いのが12ページ、厚いのが24ページです。まん中は12ページの蛇腹加工済みの奉書紙、右は24ページのものです。

【特選奉書紙山一7号67g/m2の蛇腹加工の重さ】

お寺サイズ 24ページ=70g 12ページ=35g

神社サイズ 24ページ=60g 12ページ=30g

 

※参考 瑞穂きなり 75g/m2相当の蛇腹加工の重さ 神社サイズ 24ページ=78g

最も過酷なスポイト一滴テストです。

吸収はとても良いですが、裏側まで到達も早いです。

上の画像は裏側からの撮影です。

 

細筆で「かみのみか」と書いた裏側です。この程度の裏写りがしました。

下段の「かみのみか」は細筆で「二重にして」、つまり奉書紙の蛇腹本文と同じ状態で書きました。右上はスポイト1滴です。墨の量は上と変わりません。

文字は一か所微かに裏写りがあります。スポイトの方も半分以上出ています。

押さえてみると微かに見えます。これは標準的な筆耕に近い状態の再現ですので、これより出ない場合も出る場合もあると思います。「無サイズ」ではこのくらいが標準になると思います。「サイズ入り」すなわち「にじみ防止剤入り」では、乾きが遅いので我々としては採用したくないです。その代わり裏写りはずっとしません。片面使用をお勧めするのは以上の理由からです。

 

今後、奉書紙のラインナップを増やしてゆきます。同じように墨テストで精査を正直にしつつ、価格差をキットに反映してゆきます。